小学校受験:合格をたぐり寄せる「願書」の書き方と心得
- 小学校受験において、願書は単なる書類手続きではありません。それは学校への「ラブレター」であり、同時に家庭の教育力を示す「プレゼン資料」でもあります。
- 1. なぜ願書が重要なのか
最大の理由は、面接が願書の内容に基づいて行われるからです。
・ 面接の台本になる: 面接官は願書を読み込み、そこから質問を投げかけます。
・家庭の一貫性が問われる: 願書の内容と、面接での両親の回答、そして子どもの振る舞いにズレがあると、信頼を損ねてしまいます。
・親の真剣度の証明: 数ヶ月かけて推敲された願書からは、その学校への熱意と親の覚悟が伝わります。
- 2. 願書の主な記入項目
学校により異なりますが、一般的に以下の項目が必要となります。
・志願者情報: 氏名、生年月日、住所、保育履歴、写真(家族写真等)
・保護者情報: 氏名、学歴、緊急連絡先
・重要項目: 志望理由、家庭の教育方針、本人の性格(長所・短所)
・その他: 通学方法、家族構成、健康診断結果
- 3. 失敗しないための執筆ポイント
最も親を悩ませる「志望理由」を書く際は、以下の点に注意しましょう。
・「共感」と「熱意」を具体的に: 学校の教育方針に対し、家庭でどう実践しているかを具体的に結びつけます。
・他校(公立等)の批判は厳禁: 他を落とすのではなく、その学校の「独自の魅力」を称えることに注力してください。
・抽象的な表現を避ける: パンフレットの丸写しはNGです。説明会で感じたことや、わが子の具体的なエピソードを盛り込みましょう。
・圧倒的な準備量: A4一枚の願書を書くために、4,000〜6,000字程度の「教育観の棚卸し」をしておくと、面接での回答にも揺るぎがなくなります。
- 4. 願書の書き方:事例集
【事例1】「よく学び、よく遊ぶ」を軸とした構成
<教育観>
小学校期は自ら考える力の基礎を築く大切な時期だと考えております。日々の机上の学習を通じ集中力を養うとともに、息子の長所である「創作意欲」を大切にしています。廃材を利用した工作に没頭する姿を認めつつ、博物館見学などを通じ本物に触れる機会を設けています。
また、遊びを通じた体力作りや、異年齢との交流も重視しています。年上の子からは社会性を学び、年下の子には思いやりを持って接するよう伝え、感謝と挨拶を忘れない教育を心掛けております。
<志望動機>
小中高が交流し、自然に礼儀や思いやりが身につく御校の環境に深く共感いたしました。公開授業で、先生が生徒一人ひとりの作品に温かい励ましの言葉を添えられているのを拝見し、個々の可能性を引き出す熱意に感銘を受けました。伝統を重んじつつ、国際社会で通用する知性と人間性を育む御校での教育を強く希望いたします。
【事例2】「共育(親子の成長)」を軸とした構成 早生まれの息子に対し、心身のバランスを重視して参りました。外遊びでの体力作りと並行し、幼少期から続く「電車への深い探究心」を尊重し、自作の模型を作るなど創造性を伸ばす工夫をしております。
学校説明会や創作展を通じ、先生・生徒・保護者が三位一体となって教育に取り組む貴校の姿勢に感服いたしました。徹底した礼儀指導と、個を大切にする教育環境こそ、私共が求めていた場であると確信し、親子共々ご指導を仰ぎたく入学者を志望いたします。
- 5. 推奨される準備
・情報の整理: 日頃から子どもの成長や「気づき」をメモする習慣をつけましょう。
・添削の活用: 幼児教室の先生など、第三者の視点で何度も推敲を重ねることが完成度を高めます。
・参考図書の活用: 『小学校お受験 願書の書き方』などを参考に、構成の型を学ぶのも有効です。